【特別寄稿】精神障害をもつ職員の上司や人事担当者ができる配慮
【専門家コラム】
『精神障害をもつ職員の上司や人事担当者ができる配慮』
コロナ禍による緊急事態宣言が、五月中旬まで延長になりました。
急遽、在宅勤務の対応に追われ、四月は大変だったという職場も多いのではないでしょうか。
精神障害を持つ職員は、在宅勤務が難しい業務や立場で働いている場合が多いです。
会社でも在宅勤務が推奨され、三密を避けるようになってからは、事実上の自宅待機になっている方が多いのが現状です。
「テレビを観ていると、自分もこのまま契約終了になるのではないかと不安を感じる。」
「自宅待機に外出も自粛で、眠りが浅くなって、生活リズムが乱れてしまった。」
という話をよく耳にします。
緊急事態宣言が解除になるまで、上司や人事担当者の皆様も、精神障害を持つ方にどのようにかかわっていけば良いのか、
対応に困惑している方もいらっしゃるかもしれません。
一つは、何か「役割」を担当してもらうという方法があります。
朝(勤務開始時)、昼(休憩時)、夕方(業務終了時)にメールか電話で連絡を入れるということは
既に実施している場合も多いと思います。
それに加え、例えば、総務課なの該当職員が在籍していれば、
社員の朝の検温の報告の取りまとめをする、昼休憩の申告の漏れがないか確認する、など、
定期的に行えることを担当してもらうのです。
「役割」が毎日あれば、責任感も組織への所属意識も湧き、生活リズムも乱れにくくなります。
在宅勤務時の仕事がなかったとしても、
業務に関係のある勉強や練習に自分のペースで取り組んでもらうという方法があります。
そして、本人に任せきりにするのではなく、一週間に一度でも構いませんので、
何にどのくらい取り組んだのかを聞き、本人なりの努力を認め、今やっていることが今後の業務にどのように生かせるのか、
出勤できるようになった時のためにどのような生活をすれば良いか、
お互いの考えを具体的にざっくばらんに話し合ってみてはいかがでしょうか。
本人が実はよく考えていた、主治医から助言を受けていた、ということもあると思います。
その上で、現在の自粛は一時的なものであり、嵐が過ぎ去るのを一緒に待とうと、言葉をかけてみてはいかがでしょうか。
何かに取り組むとしても、多くの人は目標やゴールがはっきりしなくては、意欲を保ち続けるのは難しいものです。
そして、私たちも同じですが、「職場の一員」だからこそ、
自分なりに前向きな気持ちでいよう、体調管理の工夫をしよう、と思うことができるのかもしれません。
執筆:M.O
精神保健福祉士・社会福祉士・就労移行定着支援員
他、家庭裁判所、学校・企業、個人でのカウンセリング経験がある。
株式会社ヒューマン・タッチ メンタルパートナー。
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