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【コラム#43】アフターコロナ~今後、発生するであろう課題

【コラム#43】アフターコロナ~今後、発生するであろう課題

みなさん、こんにちは。森川です。

日本の人事部でもお知らせしておりましたが、先日5月15日(金)に、
Webセミナー「新型コロナ対応下でのメンタルヘルス対策について
~組織のなすべき事・従業員のできる事~」を開催させていただきました。

初めてのWebセミナーの開催で不安もありましたが、20社あまりの皆様にご参加いただきました。
本当にありがとうございました。
セミナーの中でも触れたのですが、今後(アフターコロナ)発生するであろう
課題について、今日は触れていきたいと思います。

自然災害時、こころへの影響は時間と共に変化していきます。

例えば、発災直後(数時間)は、まさに「茫然自失」な状態ですね。
生命の危機状態にあっては、交感神経の過剰な働き、
出来事から受けるトラウマからの影響(急性のストレス)など考えられます。

次にくるのが「ハネムーン期」と呼ばれる、積極的で比較的前向きな気持ちでの「助け合い」の期間です。
「生き残った自分たちで助け合おう」
「出来ることを行い、皆のために働こう」

ただ、私たちはこのような期間を長く継続することは難しいと言われています。

1か月から数か月経つと「幻滅期」「疲憊期」に移行していきます。
こころとからだの疲れがたまってきて、エネルギーが出てこない期間です。
新型コロナの影響は、一般的な自然災害とは異なるかもしれませんが、上記の知見は役に立つと考えます。

コロナの影響から数か月、また、緊急事態宣言からも1か月半ほど。
ちょうど「幻滅期」に入りかけているかもしれません。

「見えない敵への不安」「目前の生活への不安」を今回のコロナ影響での
特徴ととらえれば、幻滅期に入っていこうとする中で、どのような支援ができるのでしょうか。
特に、「支援を受けづらい人達」と「支援を十分に受けられる人たち」が出てくることも予想されます。(2極分化)
私は、このような状況下では、以下の対応を検討する必要が出てくるのではないか、と考えています。

  1. 高リスク者・高ストレス者のスクリーニング(洗い出し)
  2. 他者との交流促進
  3. 相談窓口(アウトリーチでの対応)の設置
  4. 基礎疾患を有する従業員への目配り
  5. 第2波、第3波、10年ごとの大流行への備え

高リスク者や高ストレス者のスクリーニングは、従業員の健康状況を把握しづらい期間が長く続いている中、積極的に実施することも検討してはいかがでしょうか。

高リスク者のスクリーニングには、
「家族の支援はどうか」、「家族以外の人達とコミュニケーションが取れる状況か」
「基礎疾患を有しているか」などの視点が従業ではないでしょうか。

高ストレス者のスクリーニングは、ストレスチェックも可能とは思いますが、簡単に
「食欲」「だるさ(疲れやすさ)」「眠り」「億劫感(楽しめない)」
「涙が出る、怒りっぽくなる(気分)」「楽しめるか」」などを聞いてもらうのもよいと思います。

具体的には、以下のような質問は役に立つと思います。

「食欲が落ちたり、食べ過ぎていたりしませんか?」
「いつも疲れやすく、だるさを感じませんか?」
「寝入りが悪くなる、朝方目が覚めることはありませんか?」
「理由なく憂鬱で、気分が沈みがちではないですか?」
「イライラしたり怒りっぽくなっていませんか?」
「自分の趣味やTVなど面白いと感じますか?」
「日常会話ができていますか?」
「生活リズムに変化はありませんか?」
「肩こり、腰痛、下痢、めまい、などがありませんか?」
※これら複数が2週間以上継続している場合には、産業医や専門医へ

他にも、積極的な各種情報提供やツールを使って、他者との交流を促したり、
相談窓口を周知したい開設していくこと、なども是非検討したいところです。

 

日本の人事部ホームページ、弊社ダウンロード資料「自粛疲れ・コロナうつに負けない!こころの健康維持のコツにもご参考になさってください。
最新記事は、『日本の人事部』(人事キーパーソン、インタビューコラム)を御覧ください。(毎週連載)

投稿日:2020.05.20
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